功過格表        

雲谷禅師は、人の所行を功(善)と過(悪)に分けて格付けをして点数を付けた。善行は加点し、悪行は減点するのです。
功過格を表にすると、次のようになります(現代風にアレンジしています)。功(善行)を為しても、それに対する報酬を受け取った場合は、加点の対象とはしません。
また、過(悪行)の場合でも、誤って犯した過失の場合は減点の対象とはしません。
意図的に、或いは、意識して過を為した場合を点数の対象とするのです。
功 過 格 表
功 (善  行) 過 (悪  行)
但し、報酬を受け取ったものは除外する 加点数 但し、意図的に為したもの以外は除外する 減点数
1人の者の命を救う +100 1人の者を死に至らしめる −100
1人の女性の貞節を守らせる +100 1人の女性の節操を失わせる −100
1つの堕胎を止めさせる +100 1つの堕胎を行わせる −100
1つの家系を絶やさないようにしてやる +50 1つの家系を断つ −50
1人の身寄りのない人を養う +50 1つの婚姻を破談にする −50
1つの無縁仏を供養する +50 1つの死骸を見て見ぬ振りをする −50
1人の浮浪者を助ける +50 1人の者を浮浪者にする −50
1人の人を神仏に帰依させる +30 1人の者の誓いを破らせる −30
1人の非行者を教導する +30 1人の者を中傷誹謗する −30
1人の冤罪者を救う +30 1人のプライバシーを暴いて物事を妨害する −30
無縁仏の為に土地の一部を提供する +30 1人の有徳の者を排斥する −10
1人の能力ある者を推挙する +10 1人の行為の思わしくない者を推薦する −10
迷惑事の1つを取り除く +10 1人の者に節操のない人を近づけさせる −10
人々の為になる書物を1つ流布させる +10 生き物を殺す道具を1つ所持する −10
1人の重病人を快復させる手伝いをする +10 教化する書物を1つ消滅させる −5
1人の者の訴訟を諭して止めさせる +5 公序良俗を乱す文書を1つ作る −5
人々に健康増進の方法を1つ伝える +5 真実を1つ隠してしまう −5
人々に健康増進の書物を1つ流布する +5 1人の傷病人が助けを求めても救済しない −5
1人の軽度の病人を快復させる手伝いをする +5 1人の者に訴訟を勧める −5
人に有益な1つの家畜やペットの命を救う +5 1人の者にあだ名を付けたり噂を流す −5
1つの不法行為を受けても怒らない +3 1人の者の悪口を言って傷付ける −5
1つの誹謗を受けても抗弁しない +3 道路や橋を通れなくする −5
1つの気に入らない言葉でも聞き容れる +3 1つの家畜やペットを殺す −5
1人の打ち懲らしめたいほどの者でも許す +3 1つのアドバイスを聞いて憤る −3
人に無益な1つの家畜やペットの命を救う +3 1つの守るべき順序を乱す −3
1人の善行を褒める +1 酔って1人の者を傷付ける −3
1人の失態や汚点をカバーする +1 1人の打ち懲らしめるべきでない者を責める −3
1つの不仲を丸く収める +1 二枚舌でもって1つの人間関係を不仲にしてしまう −3
人の非行行為を1つ止めさせる +1 地位や身分に不相応の行いを1つ為す −3
1人の者の争いを諭して止めさせる +1 家畜やペット以外の動物を1匹殺す −3
出向いて行って療養の手伝いを1つする +1 1人の業績を無にしてしまう −1
一千の言葉の乱れを正す +1 1人の者に争うように唆す −1
饗宴に招かれても応じないこと1回 +1 1人の者の過失を言い広める −1
1人の飢えを救う +1 人の非行行為を1つ作さしめる −1
旅人を1晩泊める +1 盗みを1つ見ても見ぬ振りをする −1
善道を説いて1人の者を導く +1 承諾無しに人の物を1つ取る −1
物事を為して、それが1人の者を利する +1 1人の者を情報不足につけ込んで騙す −1
人畜の疲労を回復させること1回 +1 約束事を1つ破る −1
死んだ動物を1つ埋める +1 正しい礼儀作法を1つ行わない −1
小さい虫一匹の命をも奪わない +1 1人の者の憂いや驚きを見ても何もしない −1
道路や橋を修理する +0.01 人や家畜の疲労を気遣わないこと1回 −1
河を掃除し水道を治す +0.01 小さい虫を1匹殺す −1
神社や仏殿を修理する +0.01 物を粗末に扱ったり浪費したりする −0.01
忘れ物や落とし物を届けて返す +0.01 人の功績を無にしてしまう −0.01
負債を免除する +0.01 大勢を裏切って自分だけが利益を得る −0.01
人を教導する文書を作って出す +0.01 他人の金銭を恣に使ってしまう −0.01
功徳を作って、浮かばれない魂に献げる +0.01 借りたものを返さない −0.01
困窮している人に施す +0.01 落とし物や忘れ物を私物化する −0.01
倉を建てて活用する +0.01 権限をちらつかせて金品を要求する −0.01
衣食住を事を施す +0.01 人の金品を取ろうと画策する −0.01
点数の”0.01”のものは、100個集まって”1”となるのです。

この表に記されている事柄を馬鹿馬鹿しいと思って特に何もするということもなく毎日を過ごすのか、或いは、よし!ひとつ遣ってみようと思って挑戦するのか。
あなたは、どちらですか?

善事を行えば、それに応じた数を加えていき、悪事を為せばそれに応じた数を加えていきます(マイナスの値であるので加える事にマイナス側に大きい値となる)。

月で累計し、年で累計しながら、根気よく続けていかなければなりません。

功過の数を加えて「3000」に達する頃には願望は必ず叶えられるのです。